02/06/2018

投資家の見解:M&Gによる投資

The Investor View: M&G Investments

Ishka:M&Gによる投資時の現在の役割と着目点は何か?

マシュー・オサリバン氏:ABS Credit Researchの共同経営者

「私の着眼点は、新規のセクターにおけるリスクを理解し、かつ引き受ける当社の能力を高めることによって、我々の資金に興味深いチャンスを与えるセクターにM&Gがアクセスできることを確実にして行くことだ。」

 

Ishka:M&Gの航空ファイナンスへの新たな挑戦についてのヒントをもらえるか?

MS:「かなり限られてはいたが、危機前にアビエーションに対する多少の経験はあった。」その危機直後の数年間、M&Gは航空関係を含む、銀行による従来の融資対象部門に投資する能力を高める努力をした。これは、ECAの調査から始めて、次に、多くのプライベートポートフォリオのファイナンスとABS取引への投資を達成。「現在、当社は優先債、メザニン債およびエクイティにおいて、私的機会と公的機会の両方を調査することができる。」

 

Ishka:この分野のどこで最大の相対的価値を見出しているか?また、M&Gによる航空業界への投資戦略の展開をどのように見ているか?

MS:「相対的価値についてコメントするのは難しいが、各々のチャンスが微妙な差異を有し違っているとしても、もちろん一般的な領域は存在する。

当社は、銀行がより厳しいスプレッドで貸すことができる状況で、新規航空機に関する標準の優先ファイナンスにおいて競争力を持てそうもないと認識している。しかし、当社が価値を付加し、かつメザニン債の機会、中古ファイナンスやポートフォリオファイナンスを含む興味深いリスク/リターンを発見できると考え多くの領域に目を向けている。」

 

Ishka:ヨーロッパの機関投資家による関心の高まりを観測しているが、進捗がこれまで遅く、何がこのグループを抑制してるのか?

MS:「ヨーロッパの投資家は航空業界における投資チャンスの本質によって妨げられている。公設市場では、値動きが速くヨーロッパの終値に追随するEETC、またはかなり大規模のポートフォリオを有し、挑戦的なオペレータや司法管轄圏をいくつか伴うことが多いABS取引のいずれか一方を選ぶ。したがって、新しい投資家は、タイトな期限を要求されたEETCに対するリソースを約束するか、もしくはABC取引を分析できる高度のリソースを約束するかのいずれか一方の選択となる。どちらのオプションも、新規のセクターへのアクセスとなると特に魅力的ではない。」

 

Ishka:格付け要件、司法管轄圏、投資条件、ストラクチャーなどに該当するか否かについて、M&Gにはどのような内部的制約があるか?

MS:「M&Gには、相異なる要件やリターン目標を有する多種多様のファンドがあるため、それらを組み合わせると非常に融通が利く投資の能力が得られる。一般的に、これは、何らかのチャンスが良好な相対的価値であれば、そのチャンスに投資できることを意味する。」

 

Ishka:投資家の関心を刺激して高めるために、貴社は、どのような戦略または移行を実施するのか?

MS:「EETCについてより多くの時間を欧州の投資家に費やし、欧州時間にその値決めを行うことで、特にヨーロッパにおける航空業界に対しより多くの投資家を連れてくることができる。」

 

Ishka:資産クラスを評価するときの貴社の最大の関心は何か?

MS:「我々は、チャンスを検討するときはいつも、航空機、リース、オペレーターやストラクチャーを考慮して全体論的な視点から見る。しかし、我々には、航空機をモニタリングし修補するための技術力がない。したがって、主な心配事は、必要な経験があるサービス提供者と連携し、投資した航空機の性能維持を確実にすることである。

 

Ishka:今後の航空ファイナンス市場に関する貴社の見通しはどうか?

MS:「今後の商業ジェット機に対する需要は明らかに存在し、これは、航空ファイナンス市場に様々なチャンスがあることを意味する。しかし、投入される多額の資本と航空セクターへの新規参入者の数を前提にすれば、変動があると思われる。投資家は、投資の継続的な落ち込みを避けるために規律を守る必要がある。

 

オサリバン氏は2018年6月26日と27日の両日に開催されるIshkaのダブリン航空ファイナンスべイベントの主な講演者のひとりである。

ここをクリックして、議題と講演者の名簿一式を参照されたい。

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