30/09/2018

ISTAT EMEA-不況の初期兆候か?

ISTAT EMEA: Early signs of a downturn?

  今年のISTAT EMEAにおける話題は、当業界がコマーシャル航空産業における潜在的な不況の兆候を経験していたか否か、およびそれがどのように航空機リース産業に影響を与え得るかについてであった。

 

航空機レッサーの責任者らは燃料コストの上昇、金利上昇、労使の緊張関係や現在のデフレを当業界の危険な兆候として引き合いに出した。「我々は、主に新興市場において、世界中の航空会社から、通貨関係で逼迫したキャッシュフローを支援して欲しいというより多くの要請を受けている」と ISTAT会議の演壇上でAvolonCEOドムナル・スラテリ氏は正式に発表した。

 

国際航空運送協会(IATA)からの最新の数字は、航空会社の収入が増大していると同時に、コストの中でも、特に燃料コストがより急速に上昇し、それが航空会社の収益を悪化させていることを示唆している。IATAの2018年第2四半期において、業界全体の有償旅客キロ数(RPK)が7月対前年比で6.2%上昇したにもかかわらず、イールドの減少が継続していることが確認された。

 

イールドの減少は、直近7年間の一貫した旅客輸送のスーパーサイクルが減速していくことを意味し、また新しい航空機に対し航空会社間の関連需要が減速する可能性がなり得る最初の兆候を表している。

「過去数年を振り返った場合、航空機は燃料価格の下落と金利低下の状況下で航空会社に対して調整されてきた。現在、それらはより不利であるが、航空会社はダイナミックに変化する市場に対しより一層上手く運営されている」とダブリンを本社とするSMBC Aviation CapitalCEOピーター・バレット氏は確信を持って発言している。

 

航空機ファイナンス産業は、航空機価格が数年にわたる投機的上昇で業界に見合った上限値に達しているか否かにつき(特に機材需要の減少)、「是正」を保留されている。「いつまでも、こんな状態が続くはずがない」とレッサーの一人はIshka に個人として語った。「ある時点において、これが変化し破綻するだろう。」

Ishkaは、航空機に対する需要の継続的な好景気の取り扱い方法(プランA)と急激な不況の最善の取り扱い方法(プランB)を予測してきた少なくとも1社の米国レッサーを知っている。

 

とはいえ、レッサーたちは、航空会社の収益性のサイクルが過去3年間で破綻する恐れがあると推測していたが、今のところほとんど起こっていない。航空機の新規納入に関するサプライチェーンの問題と相まって航空会社間の追加航空機に対する当然の需要もあり過去12ヶ月間にわたる中古ナローボディ機リース料は増加した(Ishkaの以前のレポート-中古のA320型機や737-800型機の堅調なリース料が低迷し始めているか?-を参照)。

 

投資家の行動パターンから判断すれば、大部分の活動は依然としてプランAを対象としている。より多くの投資家が当該市場分野に一斉の参入を継続しているため、リース航空機のポートフォリオ売却が今まで非常に活発だったとレッサーは報告している。

今月単月だけでも、新規の米国レッサー(Zephyrus1社と共に航空機リース資産の新たな運用管理会社(Centrus Aviation Capital)の立ち上げがあり、両者とも中古航空機市場を目指している。

 

Ishkaの見解

 

  航空会社の収益性は、世界的に試されている一方で、大半において比較的健全な状態を保ち、2018年の世界的なロードファクターは継続的に高い数値を示し、容易に80%を超える。航空会社の最大の問題は来年の燃料価格がどのようになるかということだろう。投資家とレッサーは、少なくとも過去3年間に実現しなかった航空機需要の是正を待ってきた。

現在の航空会社の収益性の歪みの兆候は、恐慌あるいは不況とも同じではない。何人かのレッサーは、不況が新たな投資家の市場参入スペースを阻止することを可能とし、特に新規のナローボディ航空機リース料の値下げプレッシャーを軽減すると望んでいる。しかしこれは非現実的な期待である。新たな投資家がそのスペースに参入しないとしても、市場は競争が激しいままであろう。

競争によるリース運用益低下により、多くのレッサーが不況を予想してポートフォリオを積極的に売却している。一方で、「Frothy」市場から利益を計上しようとしているだけのレッサーもいる。航空会社の収益性が「1年間または2年間横ばい状態」になったと仮定し、その可能性についてALCCEOジョン・プルエガー氏がISTATにおいて示唆した。少なくとも今のところは航空機ファイナンス市場に対し限定的な変動であろう。

 

注:本記事は英語にて発行されており、日本語翻訳はあくまで参照です。

この日本語版は、読者のご理解の参考までに作成したものであり、英語版記事の補助的なものです。あくまで英語版が(正)となります旨、ご了承ください。

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