03/01/2019

2018年レッサーM&A:統合と分裂

Consolidation, fragmentation: lessor M&As in 2018

Ishka2018年に起こったレッサーの一連の合併と買収活動について細かく考察する。2018年に起こった大規模なM&A取引のヘッドラインは我々業界に関わる者の想像を刺激する一年だった。2018年に取引を終えたFly LeasingGoshawkOrixなど名声が確立している大手プレーヤーにとって、オペレーション上の低い限界費用を得ることや、取引相手と対峙する交渉力、市場エクスポージャーの広がりを得るなど、スケール(規模)の追求は不変のテーマであった。同時に、特にアジア(際立って中国)では、新たな事業体が、米ドル建てのリターン、実資産へのエクスポージャー、そして世界的な投資環境における相対的価値の裏付けから、依然として低利回りが主流であり、低コストの資金調達によって促進されている。

 レッサー総数は、2年前の140社から世界的に増加し2018年中間において約153社に増えたと予測される。市場全体に対する上位10社レッサーの市場占有率は、中規模レッサーのポートフォリオ拡大に伴い、2016年の60%占有率から減少し2018年中間において50%となった。これは、過去3年の間に起こったHNAによるAvolonの買収、次にAvolonによるCITの買収、DAEによるAWASの買収状況とは著しく矛盾する。前出レッサーのダイナミックな動きは、飽和状態の市場において各社のフリートサイズおよび正味簿価を劇的に増加させた。このデータは、最大手レッサーの各戦略が長期にわたって実現可能な事を基準とした規模に大きく依存してきたとはいえ、より小規模のレッサーは、受動的に状況の変化に対応する取り組みを甘受しているように見られる。これはアドホック的な対応であり、また、たぶんリスクがより高いであろう。先行発注できることに裏付けられた大量受注は、M&A活動により達成されるか否かに関わらず長期戦略の重要な要素となる。2013年のILFC買収をきっかけとしたAerCapの業績は、よいケーススタディである。複雑かつ十分な資本を持つプラットフォームが、骨の折れる大規模な合併からどのように価値を引き出し、実行できたか様々な意味で示している。

2018年にFly LeasingによるAirAsiaポートフォリオの買い入れは、AerCapILFCまたはAvolonCITのいずれの合併とも基本的なファンダメンタルズにおいてほとんど共通性がないように見えた。先例がないビジネスモデルを有する小規模レッサー(自社ポートフォリオを管理せず、航空機を調達するために熾烈競争であるセールアンドリースバックに依存)は、AirAsiaの長期にわたる受注を積極的に受け入れた。2018年におけるGoshawkによるSky Leasingの買収とFly LeasingによるAirAsiaポートフォリオの買い入れは、両レッサーの自社フリート数と受注高を劇的に増加させた。とりわけ、大手オペレータをベースとする流動性あるナローボディ機材であることを特色としており、業界が低迷した場合でも悪影響が受けにくいとレッサーは考えている。それとは対照的に、AmedeoによるIntrepidのワイドボディ機材ポートフォリオの買い入れは、様々なマクロ経済学的なシナリオという状況下でワイドボディの保有機から価値を引き出すことができる専門的なレッサーとして自社を位置付けるため促進されたと思われる。

レッサーが市場におけるリスクの本質に対し異なる見解をもつことは明らかであり、また合併活動に対するレッサーの取り組みは、その見解の相違を反映している。

近年、大多数の最大手レッサーは、レッシー与信枠やジュリスディクションにおいて多角的な次世代技術の流動性あるナローボディ型機に引きつけられている。

これは、投資適格の格付けを追求した一部レッサーの一致した努力によるものもある。即ち、航空機リースの歴史は、競合価格によるファイナンスの利用を確実にするレッサーの能力の決定的な重要性を示してきたものであり、投資レベルの格付けは投資家によるより大口の共同出資金に対する競争上の優位性を与えているようだ。

概して、しかしながら上場レッサーをより注意深く調べてみたが、保有機サイズ、資産タイプ、旧式の機種やビンテージおよび資金コストの特定の組み合わせ(コンビネーション)で、財務実績が保証される、あるいは損なわれることがないことが明らかになった。つまり、レッサーのリース収益、資金コストおよび保有機の価値を補足する正味金利マージンのばらつきは、ビジネスモデルまたは保有機サイズに関わらず過去3年間にわたり、上位10社レッサー(正味簿価で評価したランク付けによる)は、今まで安定している。

それでも、最も名声が確立しているレッサーらは、業界の低迷に備えて防備を固めており、また新たな合併は、リース基盤が資金コストの増加および/またはリース収益の減少を乗り越えることを可能にし得る事業規模への道程と見られているという印象を拭い去ることはできない。

2019年に可能性がある買収対象について、市場の噂は続いているが、充分な資金の流動性と安定したマクロ経済学的な背景を前提として、唯一考え得る合併シナリオは自発的な買収対象になるだろう。ほとんどの観測筋がOrixによるAvolonの株式30%取得を予想し、また少し前に行われた組織的な保護が親会社(HNAグループ)が直面したトラブルから同社を大幅に隔離してきたと考えてさえいる。このレッサーの今後の正確な進路については、いくらかの不確実性が存在する。だが、HNAが同社の重大な過剰債務を軽減するために追加の措置を取らざるを得ないかもしれないということは考えられない。Avolonに対する持ち株比率高めるために、Orixはこの状況において優位のポジションにある。

 

Ishkaの見解

2018年は有名なレッサーの買収が数件あった。しかし、これらの出来事にも関わらずレッサーの総数は世界的に上昇傾向にあり、上位10社レッサーの総合的な市場占有率は低下し、中規模のレッサーはポートフォリオの規模を拡大した。それでも、景気低迷についての話は様々な場所で聞かれる状況にあり、新な合併はより名声が確立したレッサーの規模を拡大する安全な手段であり、またより小規模レッサーの守備的な動きであるかもしれない。Ishkaは、2019年に起こる吸収合併はたぶん意欲的なものになると予測する。

注:本記事は英語にて発行されており、日本語翻訳はあくまで参照です。

この日本語版は、読者のご理解の参考までに作成したものであり、英語版記事の補助的なものです。あくまで英語版が(正)となります旨、ご了承ください。

 

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Transaction Economics
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